【報告】第9回研究会を開催しました。(3月23日)

今回は、百舌鳥・古市古墳の世界遺産登録問題をテーマに研究会を開催しました。

専門家の方のレポートをもとに議論しました。

世界遺産登録活動の現状について

すでに「百舌鳥・古市古墳群」は、政府の世界遺産登録への暫定リストに記載されており(平成20年 9月政府の世界遺産特別委員会で了承、平成22年 6月正式登載)、暫定リスト登載は、国内14件となった。

富士山(山梨県、静岡県)と武家の古都鎌倉(神奈川県)については、2013年に開催される世界遺産委員会で登録の可否が審査される予定となっている。

さらに、政府は2013年 1月、富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県)の世界文化遺産への登録に向けて、ユネスコに推薦書を提出することを決定し、2014年に開催されるユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審査されることとなった。

世界遺産登録のシステムは、①世界遺産暫定リストへの登載、②国からユネスコに推薦書を提出、③国際的な専門機関による現地調査、④ユネスコ世界遺産委員会での審議、そして、⑤世界遺産登録決定に至るのである。

世界遺産登録により、堺市は更に飛躍できる

前市長の奮闘により、世界遺産登録運動が開始され、暫定リスト登載まで進んだが、その後の動きはどうだろうか。藤井寺市など府内南河内の自治体も加えて、大阪府の重要課題であるのだが、大阪府をはじめ、関係者の動きは、余りに鈍いという印象である。

富士山の場合、静岡県・山梨県両県で、世界遺産登録に向けた独自のホームページを立ち上げている。大阪府も平成24年度事業計画にホームページの政策を掲げているが、未だに公開されていない。

フランス人は、観光地を選ぶ場合、世界遺産観光を優先すると言われ、百舌鳥・古市古墳群が世界遺産登録されれば、大阪・堺を訪れる外国人観光客は数倍に増加するとも言われている。世界遺産登録は、堺市にとっても戦略的課題でもあり、今後の取組みに注目していきたい。

登録への課題

エジプトのピラミッド、中国の秦の始皇帝陵と並び、世界の三大墳墓とされる仁徳陵だが、世界遺産登録に向けては、数々の課題がある。

推薦書の中でも重要な位置づけは、緩衝地帯(バッファゾーン)の設定、そして保存計画であろう。

百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録に向けては、大阪府・堺市他の自治体や関係者が一丸となって、政府に対する働きかけを強める必要がある。

以上のレポート報告の後、質疑を行ました。(文責:事務局)

<参考:堺市ホームページより>

暫定リスト記載決定の際の、世界文化遺産特別委員会の評価

  1. 平面積で世界最大と言われる仁徳天皇陵古墳をはじめ最大級の古墳の多くが含まれるなど、日本を代表する古墳群である。
  2. 世界の古代国家形成期に築造された他の巨大記念工作物にも並ぶものである。
  3. 日本の国家形成の過程を示すだけでなく、独特の形態を持つ古墳を築造するために集中的に膨大な労力が投入されたことを示す極めて重要な資産である。
  4. 日本を代表する古墳群として、顕著な普遍的価値を持つ可能性が高い。

整理すべき課題

  1. 陵墓についての適切な保存管理をどのような形で担保するのかについての考え方の整理。
  2. 世界遺産の審査などが陵墓の特性を十分尊重して行われること。
  3. 資産の保存管理状況に係る定期報告など、世界遺産条約の履行義務に対応可能な体制の整備。
  4. 都市化が進んでいることから、緩衝地帯の範囲と規制内容について、明確な方向性を示すこと。

「【報告】第9回研究会を開催しました。(3月23日)」への3件のフィードバック

  1.  百舌鳥古墳群の世界遺産登録とは表裏一体ではないでしょうか。以前、掲載させていただいたものですが、再掲載させていただきます。

     大阪府、大阪市と大阪商工会議所など関西経済3団体は、大阪への外国人観光客呼び込みのため、官民協力して大阪観光局を発足させることで合意した。事業費7億5千万円のうち、府、市、民間が3分の1ずつ負担する。2011年に158万人だった外国人観光客を「20年に650万人」と約4倍に増やす目標という。
     堺市はこの事業には参加しないのであろうか。関空からのインバウンドをみすみす大阪市内に流すのか。まして、堺市は百舌鳥古市古墳群の世界遺産認証を受ける準備を進めている。私は大阪都構想には賛同しないが、堺市が独自の戦略を構築したうえで、大阪府、大阪市、経済団体と連携しながら観光戦略をどう構築していくかが課題であると考える。堺商工会議所や堺コンベンション協会との連携戦略も見えない。堺市が大阪コンベンション協会から副市長を迎えているだけに、この間の経緯を示して欲しい。

  2. 百舌鳥、古市古墳群の世界遺産登録は、堺や羽曳野、藤井寺各市のみならず、広域連携として、大阪府や代表者の知事自身のリーダーシツプが問われます。その軸になる竹山市長と松井知事との連携は、出来ているのか、卒直にいつて、「大丈夫」ですかと問いたいところです。
    世界遺産登録登録は、国、府県、都市とともに、経済・文化・観光等の各団体、府民・市民そして地域挙げての推進をしなければなりません。最後に、「政治力」は欠かせないでしょう。大阪府には、世界遺産は、未だ、1つもありません。他府県の世界遺産は、このような連携の下、国を動かし、ユネスコはじめ国際機関に働きかけ、実現されたのではないのでしょうか。

  3.  文化観光施設に付随する民間施設概要が堺市のホームページに掲載されていますが、本当に驚きました。選考委員に文化の専門家がいないことに起因するのでしょうか。スタバが入るそうです。堺は独自の道を行くというのが市長のモットーだったはずですが、利休もびっくり、コーヒーチェーン店誘致ですか。
     もともと堺都心の再生計画には一体性と理念がないと言われてきましたが、晶子、利休、スタバの組み合わせはどう理解すればよいのでしょうか。お茶やお菓子の文化はどうなるのでしょうか。
     こんな状態で百舌鳥古墳群が世界遺産認証を受けるようなことがあれば、関西の恥ですね。

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