【報告】第8回研究会を開催しました( 2 月16日)

今回は、堺市の音楽・文化政策について、専門家の方から報告をいただきました。

音楽の三要素

音楽の三要素は、メロディー・リズム・ハーモニーです。まさに音を楽しむものが音楽ですが、我々の生活の中にも音楽があります。

例えば、メロディーは、うぐいすの鳴き声や虫の声にも感じることができますし、リズムでは、体操の1,2,3などの掛け声もそうですし、身体がリズムを刻んでいます。脈拍もそうです。二つ以上の音が重なってハーモニーが生まれるわけです。人の和ですね、今日の皆さんのように人々が集まって一つのことを進めることも関係しています。まさに、音楽は私たちの生活の中にあるものだということです。

かつて、学校唱歌には記憶に残るよい歌がたくさんありました。「我は海の子」とか「村の鍛冶屋」もそうです。そこには人々の生活が息づいていて、ラジオから聞こえてくる歌声に耳を傾ける生活もありました。戦後、学校唱歌から、こうした歌が削除されているそうです。

歌手の二葉あき子さんが、30 年以上前に「今の紅白歌合戦は、歌が主役ではなくなった。派手な衣装は要りません。」と言われました。すでに 30 年前からそうだったわけです。

そして、ラジオからテレビに変わって来ました。高齢者の方からは、最近のテレビには見たい番組が無くなったという声を聞きます。昔は、脚本家やプロデューサーが、練りに練った配役や演出をしていたように思いますが、最近はそれがなくなってきて、コネや受け狙いが先行して、薄っぺらいものになってきていると思います。

便利な世の中になりましたが、綿密さとか、汗をかく喜びとか、失われたものも大きいと感じています。

大阪南部は、音楽芸術レベルが低い?

大阪南部は、大阪北摂部に比べて音楽芸術レベルが低く見られる傾向があります。「南部は演歌やお笑いは人気があるが、クラシック音楽はもう一つ人気がない」とも言われます。
何故なら、北部と比べて、公演回数が少ない、チケット料金も安い、いいホールがないと。堺市に外国から有名な芸術家が来ても、堺公演が殆どありません。しかし、それは堺市民の音楽レベルの問題なのでしょうか。

コンサートと名の付く催しは大阪だけでも毎日かなりの数があります。しかし、往々にしてがっかりする事がよくあるのです。本当に感動することができるのは僅かです。これでは足も遠のきます。そして、これで市民のレベルが…と言われてはたまりません。

それは間違いなのであって、音楽を提供する側の問題と言えます。
観客・市民に本当に感動を呼ぶことができるかどうかを提供する側が判断しなければなりません。市民の税金が使われる市の文化部門や外郭団体には、起用する個人や団体の内容や実力をしっかり見極める能力が不可欠になります。

珍しいから、あるいは馴れ合いで丸なげしているようでは、絶対にいいものは作れないのです。

本当に感動を与えるものを

全盲のピアニスト辻井伸行氏の出現は、減衰するクラシック音楽界に、いきなり現れたまばゆい太陽のごとく世界中を驚かせました。光の閉ざされた世界で彼が作りあげる音楽は彼だけが成し得るものであり、誰にも想像する事ができない境地であり、まさに神芸と言えるものです。

彼には、これから日本、世界の各地でできるだけ多くの指揮者と共演し、大成長していってほしいと思います。クラシック音楽界と言えども、その世界には芸術とは裏腹に汚れた一面も一般社会と同じ様にはびこっています。彼もこれから色々な困難に直面することがあるでしょう。それらを乗り越えて人間として芸術家として大きく成長していって欲しいものです。

本当に感動を与えることができるもの、これを大切していかなければ文化も音楽も、高まることはありません。

2000席の市民会館が必要でしょうか

現在堺市では市民会館を建て替える計画が進められています。老朽化が大きな原因らしいですが、老朽化対策はすでに前市長の時代に方針化されています。

しかし、竹山市長は、その計画を撤回し、さらに中身を変更して進められています。前市長の計画は、現在の市民会館が駅から遠く、不便であり特に高齢者に敬遠されるので、堺東駅近くに 1600 席のホールを新しく移設するというものでした。移設なので完成までは現在の市民会館を問題なく利用できます。

竹山市長の計画は、現在の市民会館を壊して建て替える、つまり完成までの3年間市民会館は利用できない。そして、現在の交通不便なまま座席を 2000 席のホールにしたいらしいのです。大阪北部でも 2000 人を収容出来るホールは少なく、またそれだけの動員も出来ません。

堺市には市民オーケストラもオペラも活動されていますが、残念ながら市民会館の大ホールでも満席にできていません。空席の多いコンサートは盛り上がりませんし、経費もかかります。宝塚歌劇場のように常時チケットが売り切れるところは他にはありません。

地域会館で 2000 席とは、文化が丸っきり分かっていない方の考えることで、全く市民のためにならないと思います。

(文責 事務局)

1時間にわたって貴重な経験も交えて報告をいただきありがとうございました。

次回の研究会では、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録問題をテーマに開催する予定です。

「【報告】第8回研究会を開催しました( 2 月16日)」への3件のフィードバック

  1. 3月12日の予算審議特別委員会でのこと。市民会館の2000席問題で、維新議員の質問に答えて、竹山市長は、「(2000席問題について)、十分に精査することもやぶさかではない」と答えていました。微妙な言い回しですが、更なる追求もなく、それだけで終わってしましましたね。
     中瓦の再開発内の文化ホール計画の中止について、竹山市長は席数が少ないことを挙げておられたのではなかったですか。こんなにグラグラしていたら、担当職員はついていけませんね。

  2. 東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)を処理しないものの、国の復興予算から86億円を受け取る堺市に、風当たりが強まっている。国の制度に基づく予算措置のため、竹山修身市長は「ありがたくいただきたい」と話していたが、市に寄せられた批判の電話やメールは約400件に上った。復興予算を充てるごみ焼却場、堺市クリーンセンター臨海工場は、17日に完成式典が開かれ、4月から本格稼働するが、高まる批判を受けて、市は新たな被災地支援の検討を始めた。(毎日新聞)
    が記事として出ていました。
    先日釜石、陸前高田へ義捐金を届けに行ってきました。
    1年前とはちがい、重機等が入り復興作業がいよいよ進んできたみたいです。
    釜石市長、陸前高田副市長と面談させえていただき、両市ともやっと動き出したと喜んでおられました。
    国交省から堺市に技監で出向でこらえれていたIさんが、国交省に帰り今復興対策の部署に配属になり、現地で頑張っておられました。Iさんの力が大きく、スムーズに、復興の処理が進んでいるようです。
    そのこととは反対に、先日の新聞記事を思い出し、復興のために使うはずの財源を、堺市のためだけに使うのは如何なものかとつくづく思いました。
    正に堺の恥ではないでしょうか?
    一市民として少額の義捐金を届けたことが、恥ずかしいかったです。
    市長は、市民のことや、震災に遭われた方のことを考えておられているのか本当に疑問ですね。
    市民目線→独裁者目線に変更されたほうがよいのでは・・・

    1.  「東日本大震災で発生したがれきの受け入れを検討しただけで、堺市にごみ処理施設の新設費用などとして、約86億円の復興予算が交付されることをめぐり、「ありがたくいただきたい」と発言した堺市の竹山修身市長は19日、市議会本会議で「堺市のイメージをダウンさせた」と謝罪したと全国規模で報道されました。
       私は現在、大阪出身者として東京都内に在住しますが本当に恥ずかしいばかりです。市長の失言?とはいえ、選んだのは堺市民ですから。「ありがたくいただく」という言葉が生活再建ができない東日本の被災者にどれだけ心無いものであったか市長ご自身がもう一度しっかりと認識していただきたいと思います。この話題を、東京在住の大阪出身者と論議したところ、かつて市長は堺東と堺駅(1.7km?)は「歩いて行ける」と発言し、低床の路面電車の延伸を期待していた障碍者から厳しい批判を受けたそうです。
       人間的にはそんなに悪くない方とうかがっていますが、政治家の一言一言の意味をかみしめていただきたい限りです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>