堺東地区の地価、引き続き下落。(地価動向調査)

国土交通省が2月26日に発表した1月時点の地価動向報告によると、全国の150地区のうち51地区が3カ月前に比べて上昇した。
上昇は前回調査の34地区から増え、下落地区は25地区と4地区減った。

詳細を見ると、大阪圏39地区の内、大阪府内は19地区が調査対象。そのうち、今回10地区で上昇し、特に阿倍野地区が大きな上昇となった。府内では、豊中、江坂(住宅・商業)も上昇。横ばいは7地区、下落しているのは、2地区となっている。

下落した2地区とも、前回調査に引き続き下落傾向にある。大阪市中央区OBP地区と、堺市堺東地区である。

政令都市堺市の表玄関、堺東地区の地価が下落傾向にある事は、何を意味しているのか。「堺東駅西地区のまちづくりをスピード感をもって進める」と公言する竹山市政3年間の結果と考えるのが妥当であろう。
LRT計画の中止、堺東駅前の再開発事業の中止を「断行」した竹山市長だが、展望と戦略なき「まちづくり」の結果が、ここに現れている。竹山市長マニュフェスト検証では、堺東のまちづくり項目には、〇印の評価があり、「実現に向けた実施段階」とのことだが、堺東地区の地価下落が一向に止まる様子のない現状では、×印の評価がふさわしいと思われる。(島 和英)

主要都市の高度利用地区地価動向報告(地区別詳細)・堺東地区(PDF)

<参考資料>
以下は、国交省のホームページから

主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~

主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)とは、主要都市の地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区について、四半期毎に地価動向を把握することにより先行的な地価動向を明らかにするものです。

★調査内容

鑑定評価員(不動産鑑定士)が調査対象地区の不動産市場の動向に関する情報を収集するとともに、不動産鑑定評価に準じた方法によって地価動向を把握し、その結果を国土交通省において集約する(鑑定評価員133名)。

また、各地区の不動産関連企業、金融機関等の地元不動産関係者にヒアリングを行った結果を掲載する。

★対象地域

三大都市圏、地方中心都市等において特に地価動向を把握する必要性の高い地区

東京圏65地区、大阪圏39地区、名古屋圏14地区、地方中心都市等32地区 計150地区

住宅系地区・・・高層住宅等により高度利用されている地区( 44地区)
商業系地区・・・店舗、事務所等が高度に集積している地区(106地区)

★調査結果

〇 平成24年第4四半期(10/1~1/1)の主要都市・高度利用地150地区における地価動向は、上昇が51地区(前回34上横ばいが74地区(前回87)、下落が25地区(前回29)となり、上昇地区が全体の約34%(前回23%)を占めた。前回からさらに上昇を示す地区が増加し、引き続き、横ばいが最多の変動率区分となった。
〇 上昇を示す地区が増えたのは、①商業系地区で再開発等による賃料の上昇等又はマンション需要等の増加、②住宅系地区で従来から人気の高い地区において需要の増加による取引価格の上昇等により地価が上昇に転じたことによる。
〇 今回の地価動向は、全体として上昇地区数が下落地区数を上回り、東京圏でも上昇地区数が下落地区数を上回るなど、三大都市圏の全てにおいて上昇地区数が下落地区敬を上回り、地価の下落基調からの転換の動きがより明らかに見られる。

2、圏域別
〇 三大都市圏(18)では、全ての圏域で上昇地区が前回よりも増加し、名古屋圏では前回に引き続き3%未満の上昇が最も多い変動率区分となった。
また、大阪圏では、上昇地区敷く18)と横ばい地区数(19)がほぼ拮抗する結果となった。3%以上の上昇地区は前回、東京圏の1地区だけだったのが、2地区増加(東京圏、大阪圏でそれぞれ1地区)し3地区となった。
〇 地方圏では、上昇地区数(10)と下落地区数(11)が括抗し、さらに横ばい地区数(11)も括抗する結果となった。

3、用途別

〇 住宅系地区(44)では、上昇地区が20(前回16)、横ばい地区が21(前回24)、下落地区が3(前回4)となり、前回に引き続き、上昇地区敦が下落地区数を上回り、さらに上昇地区数と横ばい地区数が措抗する結果となった。特徴的な地区を見ると、武蔵野市の「吉祥寺」及び兵庫県西宮市の「甲子園口」が平成19年第4四半期(10/1~1/1)以来4年9月ぶりに、大阪府豊中市の「豊中」が平成22年第4四半期(10月~1期以来1年9月ぶりに上昇に転じた。
〇 商業系地区(106)では、上昇地区が31(前回18)、横ばい地区が53(前回63)、下落地区が22(前回25)となり、上昇地区数が下落地区数を上回り、前回に引き続き横ばいが最多の変動率区分となった。特徴的な地区を見ると、川崎市中原区の「武蔵小杉」及び大阪市阿倍野区の「阿倍野」が3%以上の上昇を示した。また、大阪市淀川区の「新大阪」及び那覇市の「県庁前」が調査開始以来始めて上昇に転じた。

復興予算問題で問われているのは?

2月25日の堺市議会本会議の答弁に立った堺市長の発言が、テレビ・新聞で大きく取り上げられている。

平成24年度事業であるゴミ焼却場整備事業への国庫補助について、東日本大震災の復興予算枠の特別交付税が交付される問題についてである。

まず、事実から見ていこう。以下は、問題となっている市長発言である。市議会ホームページの動画から文字にしてみた。

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2月25日 堺市議会 大綱質疑(2日目)

議員:
(要旨) 環境省に予算の組替えを要請する気持ちはないのか、また、それが実現しない場合は、本来、堺市が最低負担すべき23億円について、国に返還するか、被災地へ義捐金として送るのか、選択すべきと私は考えるが、市長の考えはどうか?

竹山市長:
東日本大震災の復興・復旧につきまして、堺市は、発災当日からDMAT、さらには緊急消防援助隊、応急給水支援隊等の人的派遣を行い、被災者の皆さん方の堺市での受け入れにも万全を期したところでございます。そして現在も、人的派遣を継続的に続けているところでございます。

東日本大震災で生じました災害廃棄物の処理につきましては、日本全体で支えなければならないと私は思っております。また、本市としても関西広域連合の一員でありまして、市民の安全・安心の確保を優先して、受け入れの可否を含めて検討してきたわけでありまして、その検討につきましては、この議会の中でも昨年の5月議会も含めてまして、住民の健康問題、環境問題等々をメインにして考えるべきであるとの意見をいただいて、私もそのようにお答えさせていただいたところでございます。

そして今回の特別交付税の問題ですが、極めて国の税財政制度のいろいろな問題点が浮かび上がっていると思います。本来、私どもは、交付税、普通交付税については、すべてキャッシュでいただかなければならないと思っております。それが、起債というかたちで、臨財債というかたちで来ていることは、私は非常に不満でございます。地方公共団体の本来の税であるので、全部、現金でいただきたいと思っております。

そして、今回のいろいろ震災対応用の名目で環境省から打診されましたけれど、私は堂々と検討したし、議会の皆さんも、いっしょになって受入れの可否も含めて、前提として検討してきたという事実がございます。そういう事実を重ねるならば、これをいただくことは正当であると思っております。

そして、市民のためにゴミ焼却場を早くつくってあげなくてはならないし、その財源もきちっと確保しなければならない。それは首長としての私の責務だと思います。

そういう意味で、今、〇〇議員がおっしゃるのは理想論かもしれません。しかし、国の税財政制度がきちっとなっていればいいけれど、そうなっていない現状において、これは私はありがたくいただきたいと思っております。

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2011年3月11日から2年を迎える時期に、このテーマは取り上げられた。「防災」と名が付けば、被災地と遠く離れた沖縄の道路建設にまで充当されていた復興予算。この問題を、昨年秋のNHK報道が明らかにして以来、マスコミも取り上げ、国民の怒りが高まっている最中でもあった。

市民からの批判を受けて、3月19日の議会最終日に、竹山市長は、この問題について、「おわび」発言を行ったという。以下は、毎日新聞の報道である。

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<毎日新聞 3月20日 朝刊より>

復興予算問題 堺市長、発言おわび
「市のイメージダウン」

東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)を処理せずに86億円の復興予算が交付されることについて「ありがたくいただきたい」と発言した堺市の竹山修身市長が19日、市議会本会議で、「市のイメージをダウンさせ、議会、市民のみなさまにご心配とご迷惑をおかけした。率直におわび申し上げる」と答弁した。
竹山市長は先月25日の市議会本会議で、「市民のためにごみ焼却場は造らなければならない。財源確保は首長の責務だ。ありがたくいただきたい」と答弁。
市には今月10~18日、少なくとも547件の電話やメールなどが相次ぎ、ほぼすべてが批判だという。竹山市長はは批判を受け、新たな被災地支援策の検討を始めている。

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この問題が意味することは何か。また、堺市として取るべき方策は何なのか、また何だったのか。市民各位の積極的なご意見をいただきたいものである。(島 和英)

【報告】第8回研究会を開催しました( 2 月16日)

今回は、堺市の音楽・文化政策について、専門家の方から報告をいただきました。

音楽の三要素

音楽の三要素は、メロディー・リズム・ハーモニーです。まさに音を楽しむものが音楽ですが、我々の生活の中にも音楽があります。

例えば、メロディーは、うぐいすの鳴き声や虫の声にも感じることができますし、リズムでは、体操の1,2,3などの掛け声もそうですし、身体がリズムを刻んでいます。脈拍もそうです。二つ以上の音が重なってハーモニーが生まれるわけです。人の和ですね、今日の皆さんのように人々が集まって一つのことを進めることも関係しています。まさに、音楽は私たちの生活の中にあるものだということです。

かつて、学校唱歌には記憶に残るよい歌がたくさんありました。「我は海の子」とか「村の鍛冶屋」もそうです。そこには人々の生活が息づいていて、ラジオから聞こえてくる歌声に耳を傾ける生活もありました。戦後、学校唱歌から、こうした歌が削除されているそうです。

歌手の二葉あき子さんが、30 年以上前に「今の紅白歌合戦は、歌が主役ではなくなった。派手な衣装は要りません。」と言われました。すでに 30 年前からそうだったわけです。

そして、ラジオからテレビに変わって来ました。高齢者の方からは、最近のテレビには見たい番組が無くなったという声を聞きます。昔は、脚本家やプロデューサーが、練りに練った配役や演出をしていたように思いますが、最近はそれがなくなってきて、コネや受け狙いが先行して、薄っぺらいものになってきていると思います。

便利な世の中になりましたが、綿密さとか、汗をかく喜びとか、失われたものも大きいと感じています。

大阪南部は、音楽芸術レベルが低い?

大阪南部は、大阪北摂部に比べて音楽芸術レベルが低く見られる傾向があります。「南部は演歌やお笑いは人気があるが、クラシック音楽はもう一つ人気がない」とも言われます。
何故なら、北部と比べて、公演回数が少ない、チケット料金も安い、いいホールがないと。堺市に外国から有名な芸術家が来ても、堺公演が殆どありません。しかし、それは堺市民の音楽レベルの問題なのでしょうか。

コンサートと名の付く催しは大阪だけでも毎日かなりの数があります。しかし、往々にしてがっかりする事がよくあるのです。本当に感動することができるのは僅かです。これでは足も遠のきます。そして、これで市民のレベルが…と言われてはたまりません。

それは間違いなのであって、音楽を提供する側の問題と言えます。
観客・市民に本当に感動を呼ぶことができるかどうかを提供する側が判断しなければなりません。市民の税金が使われる市の文化部門や外郭団体には、起用する個人や団体の内容や実力をしっかり見極める能力が不可欠になります。

珍しいから、あるいは馴れ合いで丸なげしているようでは、絶対にいいものは作れないのです。

本当に感動を与えるものを

全盲のピアニスト辻井伸行氏の出現は、減衰するクラシック音楽界に、いきなり現れたまばゆい太陽のごとく世界中を驚かせました。光の閉ざされた世界で彼が作りあげる音楽は彼だけが成し得るものであり、誰にも想像する事ができない境地であり、まさに神芸と言えるものです。

彼には、これから日本、世界の各地でできるだけ多くの指揮者と共演し、大成長していってほしいと思います。クラシック音楽界と言えども、その世界には芸術とは裏腹に汚れた一面も一般社会と同じ様にはびこっています。彼もこれから色々な困難に直面することがあるでしょう。それらを乗り越えて人間として芸術家として大きく成長していって欲しいものです。

本当に感動を与えることができるもの、これを大切していかなければ文化も音楽も、高まることはありません。

2000席の市民会館が必要でしょうか

現在堺市では市民会館を建て替える計画が進められています。老朽化が大きな原因らしいですが、老朽化対策はすでに前市長の時代に方針化されています。

しかし、竹山市長は、その計画を撤回し、さらに中身を変更して進められています。前市長の計画は、現在の市民会館が駅から遠く、不便であり特に高齢者に敬遠されるので、堺東駅近くに 1600 席のホールを新しく移設するというものでした。移設なので完成までは現在の市民会館を問題なく利用できます。

竹山市長の計画は、現在の市民会館を壊して建て替える、つまり完成までの3年間市民会館は利用できない。そして、現在の交通不便なまま座席を 2000 席のホールにしたいらしいのです。大阪北部でも 2000 人を収容出来るホールは少なく、またそれだけの動員も出来ません。

堺市には市民オーケストラもオペラも活動されていますが、残念ながら市民会館の大ホールでも満席にできていません。空席の多いコンサートは盛り上がりませんし、経費もかかります。宝塚歌劇場のように常時チケットが売り切れるところは他にはありません。

地域会館で 2000 席とは、文化が丸っきり分かっていない方の考えることで、全く市民のためにならないと思います。

(文責 事務局)

1時間にわたって貴重な経験も交えて報告をいただきありがとうございました。

次回の研究会では、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録問題をテーマに開催する予定です。