堺市長選:ちょっと寂しい出馬表明でした。

2月22日 堺市議会(25年第1回定例会)の本会議で、竹山市長は今秋の堺市長選挙への出馬を表明されました。主要会派代表者の「堺市政への基本姿勢」「竹山市政3年間の総括」などの質問を受ける中での出馬表明でした。

1月6日の毎日新聞のインタビュー記事で2月議会での出馬表明が取り上げられ、その後の定例記者会見では、「議会と相談の上で」との発言がありました。

2月議会を迎えて、「議会との相談が」整ったので「出馬表明」となったのでしょうか。残念ながら、質疑の中で明確に市長支持を表明したのは、1会派のみでした。

最大会派の公明党議員団代表は、「生活支援予算は評価するが、まちづくりには違和感がある」「堺東周辺は4年間何も変わらなかった。」是々非々で臨むとの立場表明をされましたが、ややネガティブな印象でした。東西鉄軌道問題も、H24、25年とさらに2年も要するとは「何を考えているのか」と発言されていました。

大阪維新の会堺議員団代表は、竹山市政を「受身の市政」「いきあたりばったり」と批判され、「もう市長をお辞めになったらいかがでしょう」と発言されました。

ソレイユ堺議員団代表は、竹山市政を高評価し、「次期市長選は都構想の是非が焦点」として、唯一明確に竹山支持を表明されました。

日本共産党堺市議会議員団の代表は、市民目線や行政の見直し、再開発問題、LRT計画の中止は一定の評価をするものの、全体としては是々非々の立場を表明されていました。「ダイセル跡地利用へのイオン進出は、大規模商店開設による堺東はじめ多くの商店街への影響について」危惧を表明され、市長に見直しを強く要望。「言葉」だけでなく、市民を守る政策を実現すべきであると発言されました。

自民党・市民クラブ代表も、大阪都構想がまだまだ曖昧な内容でしかないことを批判しつつ、今後判断していくと述べられましたが、明確な支持発言はなかったように思います。

最後の無所属議員は、「支援してくれ…と言われたら引いてしまうが、もう4年、竹山市政を厳しく監視することにやぶさかでない」(議員開設のHPより)と発言されました。

竹山市長は、大阪都構想による「堺の分割に反対」、「都構想に組み込まれると460億円の堺の税収を大阪都が取ってしまう、堺市の税金は堺市民のために使うべきだ」と、次期市長選の主要な争点を「大阪都構想の是非」にあると発言されていました。

「議会との相談」の結果が、このような結果になっていることについて、冷静な評価が必要です。私も、大阪都構想には反対の立場ですが、堺市をどのように発展させていくのか、という点になると、竹山市政は、あまりに「無策」と言わざるを得ません。
秋の市長選までには、参議院選挙もありますし、時間はまだまだあります。
堺の将来をどう描くのか、それを実現する力をもった市長を選ぶことが必要であり、3年間の竹山市政を、正面から点検していくことが必要だろうと思います。(島 和英)

参考に、23日毎日新聞朝刊の記事を引用しておきます。

<「都構想」関係ない  堺市長選 出馬表明の竹山氏>

任期満了(10月7日)に伴う堺市長選に、再選を目指し無所属での出馬を22日に表明した竹山修身市長(62)。大阪都構想を掲げる大阪維新の会は独自候補を擁立する構えだ。竹山氏と記者団との主な質疑は次の通り。

Q なぜ今日表明?

A これから非常に大きな戦いが始まる。論点を整理して(早めに)市民に提示する意味から表明した。

Q 都構想への考えは?

A 二重行政の弊害は府(職員)時代から言っていた。府民、(大阪)市民の税金を効率的に使うことは今も正しいと思うが、この問題と堺は関係ない。堺は政令市になり基礎自治体の中で一番最高の権限と財源がある。(堺を分割して)中核市並の特別自治区になるのは自治の放棄。都構想に堺が入ることは断固反対したい。

Q 前回選では現職の4党相乗りを批判したが、逆の立場になるのでは?

A 相乗りには当たらない。大阪都に入り堺をなくしていいのか。各政党と政策合意したい。(毎日新聞 2月23日朝刊より)

堺市の2013年度当初予算について

 堺市は、2月6日、2013年度当初予算と国の緊急対策を含めた12年度大型補正予算を発表した。一般会計は、3587億円(前年比2.2%増)で、補正予算105億9000万円を合わせると3643億円となる。概要は次のとおりです。

<当初予算の概要>

1、13年度当初予算は、過去最大で、別に大型補正予算が組まれている。

2、税収は、前年比若干の伸びを見込んでいるが、財源は、主として、起債と基金の取り崩しに頼っている。

3、市債は過去最高の498億円(前年比1.9%増)。起債残高は、13年度末で4070億円になる見通しで、2010年度は、2981億円である ため、3年間で、起債残高が、1000億円増加したことになる。

4,基金は、131億円取り崩し、13年度末の基金残高は、9年ぶりに400億円を下回りる383億円となる。

5、歳出は、扶助費が1107億円(前年比4.5%)うち生活保護が3.3%増の465億円といずれも過去最大である.

6、投資的経費は497億円(前年比4.8%減)となっているが、補正予算を含めると553億円になる。

<感想>

◎新しい予算として、世界遺産登録に向け、古墳群の魅力を紹介するガイダンス施設整備業費7億5300万円(内土地購入費6億3000万円)、中3年生の教室にエアコンの導入、原池公園に本格的野球場整備のための計画策定、堺東の歩行者用デツキのバリアフリー化のための設計費などが紹介されている。しかし、世界遺産登録進捗状況の説明がない、本格的野球場といつても、立地の不便性、エアコンの導入は、児童全体に行き渡るのか、歩行者デツキと堺東の再開発、再整備との関連は、など多くの疑問が残る。

◎いずれにしろ、「効率性」、「採算性」、「ケチケチ予算」等と言い続けた竹山新市長の「予算」としては、23年度に限らず、実際のところは、メリハリや「選択と集中」を欠いた「ビジョンや理念」無きバラマキ予算と言えるのでは、と懸念します。
 市民にとって、竹山市長が自画自賛する、「児童医療無料化(中学卒まで)」、「放課後学習で塾いらず」、「全小学校区(94)一律100万円のまちづくり」等々は、歓迎されるかもしれません。しかし、財源には限度があり、堺の将来に向けた本格的まちづくりは先送りしたままです。堺の行く末が心配です。

◎「予算配分」は、市民福祉の向上のための市民サービスとともに将来の堺や国の財産となる人材育成(教育)・文化振興・まちづくり戦略(東西鉄軌道、堺東の再開発等)にも十分留意してほしいものです。

 3年間で、起債(借金)1000億円増の予算を組んで、「まだまだ心配はいりません」(市長記者会見での答え)と言われても、「はい、分かりました」と納得はできませんね。堺の財政を含め、将来が心配です。 (鈴木啓一)

「LRTが暮らしをかえるシンポ」に参加して

 2月2日、市民会館で開催された堺LRTネットワークの会主催のシンポに参加しました。
最後まで聞くことが出来ませんでしたが、森雅志富山市長さんの話、ヴァンソン藤井由実さんの話は聞くことができ、大変に刺激を受けました。堺市にとっても、非常に参考になる内容でした。
 富山市長さんは、中心市街地をLRT導入で活性化させている現在進行形のまちづくりについて熱っぽく語られましたね。
 廃線となったJR路線を公設民営(路線は市が整備、運営は3セク)でLRT路線に変え、中心市街地へと繋がるネットワークにしたことで、買い物や生活の流れを変えたこと。高齢者がLRTを利用して、中心市街地の商業や文化面へのアクセスする機会が増えていること、中心市街地とLRT駅に近いところに基盤的な公共施設を配置して、中心市街地の価値を高め、土地価格の低下を止め、固定資産税による市税確保を狙っていること、LRT路線沿いに住むと補助金が出る制度などなど。
 日本海側の40万都市・地方都市である故の「危機感」を背景に、果敢に「都市間競争」への戦略を明確に持っておられます。危機感のない堺市と比べると、大いに見習うべきだと思いました。
 藤井さんは、フランス・ストラスブールのLRTシステムとまちづくりについて、丁寧な講演をされていました。車社会からの転換を市街地のLRT導入によって実現したのは、市長選挙でLRTの導入を公約に掲げた市長の当選によってだったそうです。
 中心市街地を、車から市民に取り返すというコンセプトのもと、朝と夕刻の決められた時間以外は、車が中心部に入ることができないシステムや、中心市街地ほど駐車料金が高いなど、徹底した社会システムが構築されているということです。そして、都市計画の上位に交通計画があるということ。公共交通は、けっして民間の利潤ベースでは成り立たず、税や国・自治体の関わりが欠かせないこと、単純な費用対効果論で考えてはいけないとの指摘などもありましたね。これも現在の堺市が陥っている袋小路状態への「警告」だと思います。
 詳しい報告は、主催者さんのHPで公開されると思います。貴重な機会を提供していただいた主催者の皆さんにお礼を申し上げます。島 和英

(コメントとして投稿いただきましたが、貴重なご意見なので転載します。事務局)

【報告】第7回研究会を開催しました(1月19日)

今回は、堺市の教育問題をテーマに報告を受け、議論を行いました。

報告に先立ち、事務局より以下の提案がありました。

役員人事として、新たに2名の方の顧問就任提案があり、了承されました。また、会長代行の三好様より、諸般の事情により会長代行を退きたい旨のお話があり、了承されました。なお、三好様には、引き続き顧問として活動いただけるとのこと。

また、考える会の「銀行口座」を開設したので、利用してほしい旨の報告がありました。

口座名 大阪堺から地方自治を考える会 紀陽銀行 堺支店 普通口座 723780

以下は、報告と議論の要旨です。(文責:事務局)

今、教育の根幹が揺らいでいる。

学力問題に端を発し、いじめや体罰など噴出する諸問題とともに、遂には教育委員会の存廃にまで議論は及んでいる。今日の社会が抱える様々なひずみや歪みが戦後教育の破綻、もしくは無残な結果の故だと言わんばかりの風潮が広がりつつある。

しかし教育に対する抜き難い不信を前提として語られる限り、「事実の検証」が疎かにされ冷静を欠いた「断定」や「断罪」が跋扈することを恐れる。さては教育と言う時、それは義務教育のことなのか、中等教育のことなのか、それとも高等教育のことなのかによって問題の立て方がそれぞれ異なるが、きちんとした議論のフイールドが設定されず、教育一般に還元されることがしばしばである。

ここでは義務教育とりわけ堺の公教育における課題整理と教育行政の幾つかについて検証することとしたい。 続きを読む 【報告】第7回研究会を開催しました(1月19日)